2023年10月24日
G7の議長国であることを自慢げに語る極東の首相もいるが、
先進国だけが集まって国際的な問題に影響力を与えようとしても歪な
結論しか出てこないのではないかと思う。
イスラエルとハマスの衝突については、日本を除く6か国で共同声明を
出し、イスラエル支持を鮮明にした。
G7、日本抜き共同声明 確かに日本は、ユダヤ人とパレスティナの争いの当事者意識を持たない
とは思う。ユダヤ教徒もイスラム教徒も少ないし、歴史的な関りも小さい。
しかし、関係が深い6か国は、イスラエル寄りの立場であり、むしろパレスティナ
問題を作り上げて来た国々である。
本来、国際的な機関は、多様な意見を取り込み妥協点を見出すべきだが、
G7の場合は対立を激しくする面が強いと思う。
ただイスラエルを支持するのは、それぞれの国の中でも富裕層、エリート層で
あるので、それらの国の中でも国民の分断が進むと言う複雑な面もある。
(良い意味ではブレーキにもなる。)
ロシア・ウクライナ戦争でも日本以外はすべてNATOという軍事同盟の
加盟国であり、利害関係の違いから一斉にロシア批判に埋め尽くされた。
日本もアメリカには特に外交上従うと言う習性があり、多額の支援を
ウクライナに行い、ロシアに制裁を課した。
むしろ今回の日本の対応は、他の6か国に影響されずに良かった点も
あるが、それならロシア・ウクライナの時にもG7に協調した対応をする
必要はなかったのではないかとも思う。
一方では、先進国のグループとして、世界の大多数が協力できるような
決定も方針も示せないようであれば、国連と同じく存在する意味は
あまりないと思う。