2023年3月13日
イランとサウジアラビアが中国の仲介で国交を正常化させることに
なりました。
まだ、国交正常化が合意されただけではありますが、中東情勢が大きく
変容する可能性があります。
イスラム教国では、いつもスンニ派とシーア派が争っていますが、スンニ派の
中心的な国であるサウジアラビアとシーア派の中心的な国であるイランが
仲良くなれば、スンニ派とシーア派の闘争は無くなるかもしれません。結果的には
イスラム教国は一つにまとまる可能性も出てきます。
困ったのはイスラエル、イランとは一発触発の状態で、スンニ派のサウジなどと
国交を回復させてきたのに、中東地域で完全に孤立化する可能性もあります。
アメリカはイスラエルを支援しながら、イランとは真っ向から敵対関係にあり、
イラン、イラク、アフガニスタンに軍を派遣していましたが、効果なく撤退しました。
アメリカがイスラエルが他の国からの脅威にさらされたら支援するのでしょうか?
ロシア・ウクライナ戦争が解決しないとそれも無理そうです。
対アメリカと言う見方をすると、かつてはアメリカの裏庭と言われた中南米も
最近は反米派の勢いが強く、アフリカや東南アジアもアメリカよりも中国が
台頭してきていると思います。
アメリカと言う国はこれまでも内向きなったり、外向きになったりして来ましたが
今は、外を向いても敵が多すぎる状態だと思います。
今なお、アメリカは世界一の経済力、武力を持った国ですが、その影響力は
凋落傾向にあると言っても過言ではないと思います。世界が超大国アメリカが
あらゆる分野で強力な影響力を持っていたのが、少しフラットになって来た
と思えば良いのです。
しかし、アメリカに続く大国も、本音では多くの国から嫌われている所があり、
アメリカの凋落を簡単には喜べない所もあると思います。